子育て相談室-乳幼児期 2006年9月
カンが強い子
2歳の女の子です。自分の思い通りにならないと、怒って物を投げたり、叩いたり、大声で泣き叫んだり。外遊びから帰ろうとすると「まだ遊びたい」っておお泣き。友達がおもちゃを貸してくれないと大騒ぎ。食卓に好きな食べ物がないだけで大暴れ。
親の私がいうのも何ですが、半端じゃない騒ぎようです。周囲への恥ずかしさもありますし、あまりの騒ぎように、私が子を虐待していると思われるのではないかと心配でもあります。
一人っ子です。育て方のせいなのでしょうか。気に入らないことがあっても泣き叫ぶのだけはやめてほしいと思っています。何か良い方法はありませんでしょうか。
「時が過ぎ、お子さんが成長するのを待つ」それが最良の処し方といえます。とはいえ、子育ては毎日のことです。その場その場で子どもの言い分に対応していかないと、毎日の生活がスムーズにいかなくなります。
幼児は強く発達に拘束されている
話は変わりますが、5歳の子は3歳の子とは遊びません。もしも5歳の子が遊ぶとすれば、3歳の子をからかうか、世話の対象とするときです。
2歳違うだけで対等の付き合いはできないといえます。2歳違いでも、たとえば40歳の人は38歳の人と対等になれます。ところが2歳違うだけで対等な関係が結べないのが幼児期です。
その姿は各年齢が「発達に強く拘束されている」とも表現できます。発達に強く拘束される2歳児には、2歳児の独特な姿があります。
2歳児の発達目標は、自立に向かい歩みだすこと
2歳児を拘束する目標は、自立への道を歩みだすことです。それは強烈な自己主張の姿となって現れます。
たとえば大人が、「雨が降りそうだから長靴にしなさい」と子どもにいいます。ところが2歳児は、いつもの靴がいいと主張したりします。無理に長靴をはかせようとすると大騒ぎになります。大人の提案や指示に素直に従おうとしません。
ほとんど何もできない赤ちゃんで生まれてから、たった2年です。世の中のことも含め、様々な事柄についての理解は未熟です。それでも自分流の判断を押し通そうとします。
実は2歳児は虐待を受けやすいとされます。大人が感情的になるほど、素直に聞かないことが一因と思われます。逆に言えば、命をかけても自己主張せざるをえないほど、子どもには大変な年台といえます。
感情のコントロール力をつけさせる
子どもに予定を伝えておく、あらかじめ承諾を取っておく、これらが反抗や混乱を予防するのに有効とされます。特に2歳児は、大声や乱暴、泣き叫びなど、怒りの感情をストレートに出しがちです。
日常的に、感情のコントロール力を子どもに求めます。具体的には「大きな声でこわい」「やさしくいって」「そっとね」などの声かけです。大人も自分の感情を抑制し、繰り返し話すことが求められます。
子どもには持って生まれた性格もあり、お嬢さんの場合は「カンが強い子」、そのうち納まるという心構えが必要かもしれません。
湯汲英史(ゆくみ えいし)先生
1953年生 早稲田大学 第一文学部 心理学専攻卒 社会福祉法人 発達協会 常務理事/心理・言語担当 言語聴覚士 精神保健福祉士 早稲田大学客員教授
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