子育て相談室-乳幼児期 2002年9月
三歳児入園
12月で子が3歳になります。来年4月から幼稚園に入ることができますが、このことで迷っています。数箇所の園を見学して感じたのは、先生の目が全く届いていないということです。バラバラに遊んでいるから仕方がないのですが、これでは自宅や公園で遊んでいるのと何も変わらない気がします。3歳からの入園は早すぎるという人もいます。4歳から園に入れたほうが良いのでしょうか。
やや話はそれますが、幼稚園や保育園には、それぞれ保育の考え方があり、またその考えに沿った指導内容があります。子ども達の姿が、園によって違いがあるのは、それは当然のことといえます。だから見学することは大切です。
子ども達の様子が他のところと違うと思った場合には、先生に保育の考えや内容を率直に聞かれてみるとよいでしょう。ただ見るだけでなく、考えなどを聞けることにこそ、見学の意味があるといえます。
さて三歳児の話です。三歳児と、四歳児・五歳児とには大きな違いがあります。三歳児の場合、他の子と遊ぶときはおおむね二人、ときに三人といった人数です。ところが四歳、五歳では、多数の子ども達によって集団が形成されだし、仲間で活動できるようになります。この違いから、バラバラの印象を受けたのかもしれません。
子どもには、三歳前後から、特定の「好きな子」ができ始めます。好きになると、その子の名前を家でもいうようになります。一緒にいたいという気持ちが高まり、同じように真似することが盛んになります。遊びも、好きな子と一緒のときの方が楽しそうであり、よく集中もします。このようななかで、子ども達は相手の気持ちに気づくようになり、また順番が守れるなど、社会生活を送る上で必要不可欠なことを学んでいきます。
好きという気持ちは、人から物や、遊びなどの活動へと広がって行きます。三歳児は、人への関心や活動への意欲を大きく膨らませる時期にいるといえます。この段階では、たしかに集団といえるほどものは形成できません。ただ少人数のなかで、意欲などを学び、社会で生きるために必要な力を充実させています。
四歳児以降の活動では、仲間集団が形成され、多数で競争したりします。競い合いの場面では、実に溌剌(はつらつ)とした姿も見られます。三歳児の姿とは明らかな差があります。ただそれは、年齢によって学んでいる内容が違うから起こっています。子ども達の、特に幼児期の一年の違いは、質・量ともに大きなものがあると思ってください。
なお入園についてですが、少子化などの影響もあり、社会性の発達を考えて、できれば子ども集団に入られることをおすすめします。
湯汲英史(ゆくみ えいし)先生
1953年生 早稲田大学 第一文学部 心理学専攻卒 社会福祉法人 発達協会 常務理事/心理・言語担当 言語聴覚士 精神保健福祉士 早稲田大学客員教授
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