e-ha 通信 2005年11月
第4回 歯の叫び…もう少し見て
あわてて来院される患者さんを診て思うことがあります。多くが“歯の痛み”を訴えるだけで“どうして痛くなったのか”ということを考えていないのです。歯に穴が開いていることや詰め物が取れていることに気がついていない、気づいてはいるけれど放置していた、という方がかなりいます。数か月前に治した歯が取れた、痛くなったと訴えるのですが、どの歯かと尋ねると左右逆だったりすることもあります。
前回、歯の痛みは予兆があるとお話ししましたが、歯肉炎(歯槽膿漏)の場合それが顕著です。例外はありますが歯肉炎の急性症状は、歯が浮いた感じや、物を噛んだり歯ブラシなどで触れたときに痛いなどの初期症状があり、それは徐々にひどくなり、だまっていても痛くなるという過程をたどります。
基本的に最初の症状が出たときに、痛くても血が出ても歯ブラシをまめに行えば数日で改善してきます。それでも症状に変化が見られなければ、そのときは歯科医院に行くべきなのです。
多くの方は歯茎が痛いことや血が出ることなどを理由にその歯のブラッシングをしなくなります。それは誤りなのです。歯肉炎の原因は歯の周りの汚れから来ます。もしそのような歯の汚れを取らなくなると、腫れている歯茎がさらに悪化し、より多くの歯垢(食べかす)がそこに入るという悪循環を繰り返すことになります。最悪の場合、麻酔がほとんど効かない中での治療となるのです。
治療中の歯は、その中に入れた薬の影響や仮に詰めた物が汚れやすいなどの理由で歯肉炎になりやすいものです。ですから治療中の歯こそ念入りに歯ブラシをする必要があります。
治療中の歯が痛くなったと飛んできたその方は、痛くなるのを恐れて歯ブラシをしなかったとのことでした。通常の診査診断に用いる方法で刺激を加えても全く痛がりません。歯自体に問題はないのですが歯垢がかなり付着しています。新たに歯肉炎が起こってしまったのです。
人は服装や髪型、化粧などを非常に気にして鏡を良く見ます。しかしそのときに口の中を確認する人は多くありません。顔や頭髪は念入りに洗いますが、歯ブラシはテキトウという人がほとんどです。神経質に歯磨きをしているようでも実は自己流で、磨いた気になっているだけで汚れが落ちていない方も多く見られます。
日に数秒で良いですから口の中を見て、汚れを確認し、異常があればすぐに治していただきたいと思います。自分の口の中にもう少し関心を持ち、手入れをするだけで、歯が突然痛くなりひどい思いをしなくて済むのではないかと考えます。
三上卓也(みかみたくや)先生
昭和42年神奈川県生まれ 神奈川歯科大学卒業 平成6年 神奈川歯科大学付属総合診療科勤務 平成8年 仁歯会 松井歯科医院勤務 平成11年 神奈川県三浦市にて開業 横須賀市歯科医師会/三浦臨海高校学校医/日本歯内療法学会所属 趣味はスクーバダイビング・写真(陸上/水中)・クラッシック音楽鑑賞・フルート演奏・旅行など多彩。三崎合唱会ではテノールを担当。
HOME
会社案内
子育て
コラム
お店情報
地域情報
http://www.geocities.jp/mikami_dental/
前のページへ